logo icon

初めてスーツを買うにあたっての調査備忘録

初めてスーツを買うにあたっての調査備忘録

ここでは、これからイケてるビジネスマンを目指すにあたって調べたスーツにまつわるアレコレを備忘します。

ざっくりスーツの分類

礼服とは

まず前提として**礼服は「儀式用の正装」**のようなもので、ここに「タキシード」や「スーツ」がそれぞれ分類されています。

昼用夜用日本(?)
正礼装モーニングコートタキシードブラックスーツ
準礼装ディレクターズスーツファンシータキシード・スーツ
略礼装ダークスーツ(ブラックスーツ)ダークスーツ
平服「正礼装」以外

上記、かなり簡略化した分類です。
明治時代だかにこの文化を受け取った日本は「もうちょっとシンプルにならないものか」とダークスーツの上位版としてジャケットの色は黒のみでTPOはネクタイの色で区別する「ブラックスーツ」という画期的な案を打ち出しました(諸説あり)。

以上、かなりざっくりとした前提。

慶事の礼服

「結婚式」など。
ブラックスーツスタイルでは*「ブラックフォーマル」等と呼ばれる黒いスーツ*と、白、シルバーをはじめとする明るい色のネクタイで正装します。
なお、本来の文化には「ネクタイの色で~」のシステムはないため、「黒い礼服に白いネクタイ」という日本スタイルは海外の方からはマフィアにしか見えないそうです。

その他注意点は下記。

  • 黒など暗い色のシャツはおめでたい席にふさわしくないため避ける(フォーマルなのは無地の白)
  • 白など明るい色のジャケットは悪目立ちするため避ける
  • 黒いネクタイは弔事を想起させるため避ける
  • とはいえホスト(主催側)かゲスト(来賓側)かで許されるきらびやかさが変わる

弔事の礼服

「葬儀」など。
こちらにも「正喪服」「準喪服」「略喪服」と3種類の格式、さらには和・洋装とありますが、ブラックスーツスタイルでは

  • シャツは無地の白、ネクタイは無地の黒、ソックスは無地、ミドルの黒
  • 時計・ベルトは革製の黒、金具が目立ちすぎないもの
  • 殺生を想起させる「動物柄の革物」は避ける
  • カフス・ネクタイピンはしない

辺りが基本のようです。
また「喪服」と呼ばれる黒いスーツについて長らくそういう「通常のスーツとは異なる専用のスーツ」があると思っていたのですが、慶事の際の「ブラックフォーマル」と呼ばれる黒いスーツと同じもので、どちらかというと

  • ブラックフォーマルのスーツ
  • 白いシャツ
  • 黒いネクタイ

すべてが揃って「喪服」というスタイル名のようです。
ただ、調べていると

  1. 喪服の黒は通常のものより深く、その他のスーツとは明らかに違う
  2. そもそも布の織り方から違う

という情報もあり、正直あまり理解できていません。
現時点での予測としては、

  1. 「喪服」と「ブラックフォーマル」ではなく、「喪服」と「ただの黒いビジネススーツ」を比較しているのではないか
  2. ビジネススーツ等と比べると10~20年と同じものを着続ける想定が主流のため、古い製法のものと比較しているのではないか

などではないかと思っています。
特に 1 について、もともと「ブラックフォーマルのスーツ」を「ブラックスーツ」と呼ぶ文化があるらしいのですが、これを高級感を演出する目的で「黒いビジネススーツ」にも故意に誤用するケースが多々見られました(紳士服専門店のブログ等でも!)。
また、ビジネススーツと違い、「同じ着こなしの人が集い比較対象に事欠かないせいで個々の色味が浮き彫りになる」というのもあるかも知れません。
このあたりに詳しい方おられましたらぜひ教えてください。

予算とグレードのスーツ選び

調べているとどうにも、

  • 20代 28,000~35,000円
  • 30代 38,000~45,000円
  • 40代 45,000~65,000円

のような景気の良い情報が多いものの、調査方法等が明記されておらず真偽を計りかねていたところ、株式会社インテージさんが2010年に行った「ビジネスパーソン意識調査『サラリーマンの仕事着事情』」の情報が公開されていました。

  • 20~40代までスーツ一着に掛ける予算は20,000~29,999円
  • 50代でやっと30,000~39,999円
  • ワイシャツの値段は1,000円~2,999円が最多で、年齢を重ねる毎にむしろ予算が減っていく

多少古い情報ではありますが、何となくこちらが腑に落ちる気がします。
信じたい方を信じましょう。

主要スーツブランド

スーツのブランドはざっくりと「おしゃれブランド系」「ツープライス系」に分類することができます。
前者はマルイとかに出店していてカタログのモデルがスタイリッシュな外国人とかのやつ、後者は「洋服の青山」「紳士服のフタタ」とかです。

ちなみに「ツープライス」という命名は「2つの価格帯の中からスーツが選べる販売店」という意味だそうです。

やや話がそれました。
主要なものはだいたい網羅したつもりですが、もし下記にない場合は「ロゴデザインがどうしようもなく好みでなかった」、もしくは「親から社長の座を譲り受けた息子が酔っ払って通行人を襲って逮捕されたエピソードに萎えた」等により除外されたものとお考えください。

ツープライス系

THE SUIT COMPANY(ザ・スーツカンパニー)

THE SUIT COMPANY(ザ・スーツカンパニー)

ツープライス系の王様「洋服の青山」を展開する青山商事株式会社の新しいブランド。
徐々に小さくなるWeightは斬新で、個人的には一番好きなロゴです。

http://www.uktsc.com

SUIT SELECT(スーツセレクト)

#### SUIT SELECT(スーツセレクト)

同じくツープレイス系で名を馳せる「コナカ」の新しいブランド。
ユニクロ、GUのロゴデザインなどを手がける佐藤可士和氏のプロデュース。

http://www.suit-select.com/

ORIHICA(オリヒカ)

ORIHICA(オリヒカ)

同じくツープレイス系。
象形文字のようなロゴがかわいい。

https://onlineshop.orihica.com/

SEIYU(西友)

SEIYU(西友)

ツープライス系とは一線を画す、かの「西友」の格安スーツ。

http://www.seiyu.co.jp/campaign/suit/

UNIQLO(ユニクロ)

UNIQLO(ユニクロ)

かのユニクロも好評のご様子。
しかもセミオーダー。

http://www.uniqlo.com/jp/store/feature/uq/semiordermadejacket/men/

おしゃれブランド系

Paul Smith

Paul Smith

有名なやつ。

http://www.paulsmith.co.jp/shop

UNITED ARROWS

UNITED ARROWS

日本発のセレクトショップ。
「東のUNITED ARROWS、西のURBEN RESEARCH」のような印象。
green label relaxing」などの下位ブランド(?)も。

http://www.united-arrows.co.jp

URBAN RESEARCH

URBAN RESEARCH

日本発のセレクトショップ。

https://www.urban-research.jp/

NANO・UNIVERSE

NANO・UNIVERSE

日本発のセレクトショップ。
アルファベットと中黒のコラボレーションがにくい。

https://store.nanouniverse.jp

BROOKS BROTHERS

BROOKS BROTHERS

羊がリボンでぶらさがったロゴがめちゃくちゃかわいい。
15世紀欧州でもっともイケてる「ゴールデンフリース騎士団」に端を発する伝統的な毛織物業界のシンボルだそう。

http://www.brooksbrothers.co.jp/

SHIPS

SHIPS

https://www.shipsltd.co.jp

EDIFICE

EDIFICE

http://edifice.baycrews.co.jp/

オーダーメイド系

LaFabric

LaFabric

ロゴが変わったり名前から複数形の「s」が消えたりしているものの、Makuakeのクラウドファンディングで誕生したブランドのよう。

https://lafabric.jp/

TAILOR FIELDS

TAILOR FIELDS

http://tailorfields.com/

bref

bref

http://www.bref.jp/

HANABISHI

HANABISHI

http://hanabishi-housei.co.jp/

ちなみに私は大した理由もなく「佐藤可士和氏好きやしSUIT SELECT見とくか~」からのよりラインナップの豊富な「THE SUIT COMPANY」に流れ、オンラインショップを見ているうちに「UNIVERSAL LANGUAGE(THE SUIT COMPANYの上位ブランド?)」のセールに釣られる形となりました。
「THE SUIT COMPANY」「UNIVERSAL LANGUAGE」どちらも店舗に行ってサイズ見てもらったりしたのですがとても親切でした。

スーツ選びの見どころメモ

生地のあれこれ

Ermenegildo Zegna(エルメネジルド・ゼニア)

1910年、イタリア北西部トリヴェーロ創業。
日本を含む80カ国以上に出店しており高い評価を得ている。
「ジョルジオ・アルマーニ」「エルメス」「ラルフ・ローレン」等名だたるブランドに生地を卸していることでも有名。
「高級紳士服の30%はゼニアの生地でできている」と言われる。

Loro Piana(ロロ・ピアーナ)

1924年、イタリア北西部クアローナ創業。
ゼニアに次ぐ人気ブランドとして知られる。
「キートン」「ブリオーニ」等名だたるブランドに生地を卸していることでも有名。
「ゼニアと比較してしなやかで繊細、女性的」というような評価が目立つ気がする。

CANONICO(カノニコ)

1936年、イタリア北西部ビエラ創業。
「ゼニア」「ロロピアーナ」に並んで「世界三大毛織物工場」と呼ばれており、そのコストパフォーマンスの高さで地元イタリアでは一番人気だそう。
個人的にはロゴのフォント、及び語感が一番好き。

REDA(レダ)

1865年、イタリア北西部ビエラ創業。
上記「世界三大毛織物工場」のいずれよりも老舗。
カノニコに同じくコスパ評価高め。

上下の「シングル」「ダブル」

スーツのジャケットの「シングル」と「ダブル」は

  • 前のボタンが一列か二列か

と早い段階で区別できるようになり、同時に

  • シングルが圧倒的に無難なこと
  • ダブルは着こなせると渋い反面ある程度の貫禄が求められ、ぽっこりお腹を隠せるメリットも

あたりも理解したのですが、ズボンにもシングルとダブルがあるそう。
スーツ屋で訪ねてみると、

  • 通常の裾のものはシングル
  • 「長い裾をまくるように折り返したもの」がダブル

スーツでそんなのあるのか……、と驚いたものの「ダブルは軽く遊んだスタイルだからフォーマルでは絶対ないし、ビジネスでも相当イマドキの業種だけ」だそう。

粋な「本切羽」

通常スーツのジャケットの袖ボタンはただの「飾り」のところ、実際に開け閉めできるようになっているのが「本切羽」。
昔のスーツは本切羽が当たり前で、外科の先生はジャケットの袖をまくって手術していたとか。
粋な反面ジャケットで袖をまくる機会はそうそうなく、かつサイズ(袖の長さ)の調整がしにくいデメリットも。

靴のこと

スーツに欠かせない革靴のことも少しだけ調べました。

フォーマルな靴

アッパーデザインが「内羽根」、トゥデザインが「ストレートチップ」の黒い革靴がもっともフォーマルと言われているそう。
何が何やらと思ったけどamazonだと検索の際の絞り込みでどちらも指定できるためわかりやすい。

男の足元を彩るビジネスシューズブランド33選

ちなみに私は歩くとすぐ疲れるので、さながらスニーカーと誉れ高いacicsのビジネスシューズブランド「texcy luxe(テクシーリュクス)」を買いました。

型崩れから守る保管方法

明らかに保管している期間のほうが長くなるので調べてみたところ、案の定いろいろとありました。

「なんとなく」で買うと危険!! 洋服選び以上に重要な、正しいハンガーの選び方&オススメ専門店。

要点は、

  • 厚みがある
  • 木製(湿気を防ぐ)
  • 幅が44cm程度
  • スラックス(ズボン)を掛けられると便利

らしく、私は主にデザイン性と普遍性(?)から「MAINETTI」というハンガーを買いました。

MAINETTI(マイネッティ) サルトリアーレ スーツ用ハンガー 43cm

一見木製に見える発泡樹脂素材を使用しており、木よりも軽く、木よりも高い除湿性を発揮。
多くの高級ブランドでも次々採用されている老舗ハンガーだそう。

靴にも型崩れ

靴も革製品なのでシワになりやすいそうで、「シューキーパー(シューツリー)」と呼ばれるトルソーだかデッサン人形だかのようなもので長期保存に備えるそう。

シューキーパー どうせ買うならクリアすべき5条件

アポロン レッドシダー シューキーパー

こっちもなかなか奥深くよくわからない世界だったので無難さとコスパで選びました。

スーツの持ち運び

旅行時等のスーツの持ち運びに利用するのが「ガーメントバッグ」。

ROLLOR

ROLLOR

クラウドファンディング発の「海苔巻き」をヒントに開発されたガーメントバッグ。
とても好みだけど、巻いてもでかい……。

http://www.rollor.jp/

タビタス ワンツーフィニッシュハンガーケース

タビタス ワンツーフィニッシュハンガーケース

旅に心地よさを「プラス」する、的なコンセプトを掲げる「タビタス」のプロダクト。
シンプルで良さそう。

https://www.shop.jal.co.jp/disp/73440_1.html

おわりに

オーダーメイド系のスーツブランドとして上記でもご紹介した「LaFabric」の株式会社ライフスタイルデザインと、Web系の会社(?)株式会社SYGが一緒にやってるビジネスマン向けのメディア「Customlife」がスーツの情報満載で、とても勉強になりました。
下記でいくつか参考にしたものをご紹介します。

どんなワードで検索してもほぼ上記のサイトがでてくるので構成等参考にしたいなと思いました(職業病)。

ではでは。