2013年の9月に<a href="https://doocts.com/log/webservice/freee.html" title="クラウド会計ソフト freee(フリー)」が凄いかも知れない" target=_blank">ブラウザからオンライン上で青色申告の決済書が作れる「クラウド会計ソフト freee(フリー)」が凄いかも知れないという記事を書いて、書くだけ書いて、freeeの方から贈書までいただいて、それでも微塵もやる気がでず12月まで放置したあげく颯爽と税理士さんに丸投げ、という罰当たりな事案から早3年。
紆余曲折あって遂に自分で確定申告するにあたりfreeeを使用したためざっくり所感を。
結論
結論からいうとfreeeはすごい。
前にブログで紹介させてもらったときにわざわざメールいただいて本までいただいたのにちょうど税理士さんにお願いしたタイミングでまったく活用できていなかったのですが今回freeeのおかげで何とかなったのでfreee本当すごい https://t.co/p2Fe339iiP
— モロ (@moro_is) 2016, 2月 29
以下、自分なりの使い方や、すごいところやいまいちだったところを列挙します。
使い方
まず銀行口座やクレジットカードを登録しておくと、すべての履歴を取ってきて「自動で経理」というところに入れてくれます。
この「自動で経理」の中に入れられた「収入」と「支出」を勘定科目として「取引」に登録していけば自動的に確定申告書や決算書的なものが作られる仕組みです。
基本的にはだいたい下記の科目で登録しつつ、現金(プライベート資金)で支払ったものだけ領収書とセットで別に登録していく感じです。
ざっくり勘定科目
事業主借と事業主貸
プラベートなお金から事業に使ったり、逆だったりの時に使う科目。
例えば僕なんかは、事業用の口座とプラベートな口座が分かれているようで分かれていないので、割りとこの科目を多用します。
個人事業主特有の勘定科目なのだとか。
freeeの場合、「自動で経理」から右上の×をクリックして「プライベートな収入(支出)として登録する」を選択すると勝手に「事業主借(貸)」にしてくれたり、経費で買ったものを「取引一覧」の「支出を登録」から登録するときに、口座を「プライベート資金」にすると「事業主借」もセットで登録してくれたりします。
そういえば、会計には借り方と貸し方があって「かり」は「り」が左に開けてる、「かし」は「し」が右に開けてるとおぼえましょう、と学生の頃に習った気がします(自分でも忘れていましたが日商簿記の3級持ってました)。
通信費
携帯電話の料金やインターネット利用料からWebサービスの月額料金、Adobe CCからドメイン代やサーバー代にいたるまで多分だいたい通信費。
携帯料金はプライベートでも仕事でも使うので「家事按分」に登録しておくと自動でやってくれます。
地代家賃
家賃。自宅兼事務所なら「家事按分」。
売上
言わずと知れた売上。
水道光熱費
電気代。 自宅が事務所を兼ねていて事業で電気を使う場合は家事按分。
水道とガスは経費にするのが難しい、とどこかで読んで電気だけ家事按分しています。
消耗品費
10万円未満の仕事につかう支出はだいたい消耗品費。
ちなみに十数万円のMacbook Proを買ったのですが、これは固定資産になって減価償却が一括償却うんぬんだそうです。
交際費
仕事で飲み会に行ったときとか。
家事按分について
上記のような公私兼用の携帯電話や、自宅兼事務所やその電気代の一部を%で経費にするときに使う制度(?)。
自宅件事務所だと仕事で使用する坪数だったり、電気代だと仕事で使用するコンセントの数だったりから算出するのがいいそうです。
(いろいろな人に聞いたら「面倒だから半々でいいよ、って言われたけど小心者なので逐一計算しました。)
ファイルボックス(領収書)
iPhoneアプリから領収書の写真を撮ってアップロードしておくと後から見直す際に領収書を漁らなくてよくてスマートです。
ちなみに2005年から3万円未満の領収書なら現物を保管しなくてもいい「e-文書法」というのが施行されたそうなのですが、事前に申請が必要だったり、データ化する際のスキャナーの性能に指定があったりで「ダメじゃん」という感じでした。
それが昨年の税制改正案でいろいろ緩和される向きで、データが写メでよくなるとか何とかありつつも、仮に今年可決されてもそのタイミングから遡って7年間分は変わらないし「ダメじゃん」という感じです。
なので、現状この「ファイルボックス」は「個人的に見直す時には便利」という程度に使っています。
決算
一年分のデータを上記で整理して、決算期に支払調書なんかを頼りに源泉徴収等を記入していけばできあがりです。
freeeでは、決算処理も「はい」「いいえ」を選んでいくだけで完了するようになっているので特に悩むことなくすんなりとできました。 (印鑑を捺す位置まで図解されています)。
すごいところ
操作性が高い
UIが優れているためか、ほぼ直感的に操作できます。
勘定科目なんかでつまずくことはありましたが、操作がわからないということはほぼありませんでした。
もちろんマニュアルは読んでいませんし、いただいた本もインテリア以上の役割は果たしていません。
ヘルプがすごい
会計的なわからないことをぐぐると高確率でfreeeの経営ハッカーが1位表示されます。
そうでなくてもfreeeとMFクラウドが競い合うように情報を上げてくれているのでぐぐればすぐに解決します。
いまいちなところ
全然まったくfreeeに非はないのですが、帳簿には「現金主義」「発生主義」というのがあるらしく(青色申告は発生主義必須)、その辺りが分かっていなくて微妙に苦労しました。
ちなみに古より伝わる「年末年始だけ発生主義っぽく記帳したらいいじゃん」という方法で難を逃れました。今年はちゃんとします。
iPhoneアプリがちょっと微妙
「取引登録」や「ファイルボックス」から取引登録する際になぜか「プライベート資金」が選択できません。
それが制約となって基本的にPCで作業するようになってしまったため、アプリはほぼ領収書アップロード専用です。
フリックなんかも取り入れいてそれなりに使いやすそうなのに残念。
「自動で経理」が使いこなせない
変に自動でやられると、あとからにわか知識で間違い探しをしないといけなくなる恐ろしい……。
と思っていたのですが勝手に取引に登録されるわけではなく、「自動で経理」の中で完了フラグみたいなのが立つだけっぽいので今年は活用したいです。
まとめ
3年越しのレビューになりますがめちゃくちゃ良いです。
一年間、領収書の整理さえしていないところからたった3日で確定申告まで終わりました。
しかも、ほぼ予備知識なしのはじめてのセルフ確定申告で。
どれぐらいすごいって今もう変な勘違いを起こして会計って簡単じゃん税理士になろうかなってくらいすごい
— モロ (@moro_is) 2016年2月29日
べた褒めすぎてやや胡散くさい感じなのが心残りですが以上です。
おまけ
我らがPAKURASOともコラボしてるみたい。